極地彷徨―北インド古典音楽 & 菌類―

《 Sarangi Live Info 》  ●2017/7/29 (sat) at 町田

林拓 『五月三十二日』

五月三十二日

林 拓 『五月三十二日』
(2009年 日本盤CD 自主制作)

京都を拠点に活動するシンガー林拓の四枚目のソロアルバム。
林くんの歌は年齢からは考えられない程、年輪を感じさせる。
でも自然体で、無理がない。
三曲目「あやめ」は再録ですが、前録音と比べてより歌を自分のものにしていて驚かされます。
歌い続ける中で自ずと自身の歌に落ち着いていったのかもしれません。
静けさを求める想いのこもった「波止場」、安らかでメロディアスな「この夜の夢」、荘厳なロングトラック「海の歌」、軽やかな転調が印象的な「モディフィケーション」、男女デュエットを聴かせる夢うつつなアシッドフォーク「浜辺の家」などが特に好きです。
俗世を捨てた行者のような印象さえ抱かせながら、孤独を感じさせず、むしろ安堵感に満ちた静穏な心境を彷彿とさせるところに林くんの歌の魅力があるように思います。
それでいて、所々にちゃらけた一面をちらつかせたり、「ベイビサンシャ」のような古典的なロック魂に溢れた曲を違和感なくこなしてみせたりする。にくいですね。
Maitreya Kaliにも通じるものがあるかもしれません。
1970年前後のアシッドフォークが好きな方にもおすすめできます。

林拓 on MySpace
「この夜の夢」(You Tube)

  1. 2010/10/02(土) 01:10:27|
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Dagmar Andrtová-Voňková 『Dagmar Andrtová-Voňková (1st)』

dagmar andrtova vonkova 1st

Dagmar Andrtová-Voňková 『Dagmar Andrtová-Voňková』
(1986年 チェコ盤LP panton)

チェコのフリースタイルのフォークシンガー、ダグマー・アンドルトヴァ・ボンコヴァの1st。
ギターと歌のみの演奏なのですが、まさに唯一無二、そして追随不可能な音楽。
クセのありつつも圧倒的な歌唱力を持った歌声、そして魔術的なまでの手さばきのギター、高度に洗練されつつも、ある種の民族音楽のような極めてプリミティブなものを感じさせます。
あえて形容するなら現代の魔女といった印象でしょうか。
彼女がどういった音楽的背景を持って、このようなスタイルを完成させたかが気になります。
本作はCDは出ていないようですが、『ゴールデン・ゲート』というタイトルでベスト盤CDが日本から出ています。

dagmar andrtova vonkova

Dagmar Andrtová-Voňková

  1. 2008/12/20(土) 19:34:20|
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Jeff Moore 『the Youngest Son』

the youngest son jeff moore

Jeff Moore 『the Youngest Son』
(1974年作 カナダ盤LP(再発) 自主制作)

5年ほど前に300枚限定でLP再発されたカナダの自主アシッドフォークの激レア盤で、最近はあまり語られることもなくなってきたなぁと思っていたところ、このたびCDにて再発されたようです。
録音は明らかに一発録り、そして演奏もどことなく素人的な印象が色濃いのですが、どの楽曲も原石のような輝きがあります。
B面ラストのひたすらシンプルなギターのアルペジオなどは、なぜこれほどに美しいのかと疑問にすら思ってしまうほど。
全体をつつむ、ダウナーでいて淑やかな雰囲気も格別。自主ならではの空気でしょう。
Virgin Insanityが好きな方にもおすすめです。

  1. 2008/12/06(土) 21:48:56|
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Mircea Vintila 『Crezul Meu』

mircea vintila, crezul meu

Mircea Vintila 『Crezul Meu』
(1976年 ルーマニア盤LP Electrecord)

日本ではいまだ全く知られていないルーマニアのフォークシンガーMircea Vintilaのデビューアルバム。
12弦ギターによる静かな弾き語りで、淡々とした曲調の中に、彼の歌声がとても優しく響き渡ります。
フルートやボンゴ、シンセなどの彼の感性を妨げない最小限のアレンジも素晴らしい。
非常に地味な音ですが、Nick Drakeの1stあたりが好きな人は気に入ると思います。
少しシャガールを思わせる幻想的なジャケットもお気に入り。
以下のサイトで全曲試聴できます。
http://www.radio3net.ro/rorock.php?cx=details&id=430
(この作品以前の貴重なシングル盤も試聴可能です。こちらも素晴らしい内容。)

  1. 2008/10/23(木) 17:35:34|
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秘密結社○○教団 『アリス / あくまのお話し』

alice akumanoohanasi

group gu

秘密結社○○教団 『アリス / あくまのお話し』
(1969年? 日本盤EP URC)

金延幸子が残した貴重なシングルのうちの一枚。
秘密結社○○教団という怪しげなグループのメンバーは彼女のほかに中川イサト、村上律、瀬尾一三、松田幸一で、「愚」という名義でも活動していたようです。
はっぴいえんどの影響が色濃かった名作『み空』と比べても、こちらはより静かな演奏で、LSD体験から作曲したと言う楽曲は陶酔感のあるドリーミーアシッドフォークといえる必殺の内容。
かといって、もちろんドラッギーな音ではなく、金延幸子らしい凛とした美しさが感じられる音です。
同名義のもう一枚のシングル『あかりが消えたら/マリアンヌ』と共に、日本のfemale acid folk界の神棚に置きたいような一枚。
CDでは『時にまかせて -金延幸子レア・トラックス』に両作品とも収録されています。
なお名作『み空』も最近GuerssenレーベルよりLPにて再発されました。必聴!

  1. 2008/10/05(日) 23:06:14|
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