極地彷徨―北インド古典音楽 & 菌類―

《 Live Information 》  ●2017/11/19 (sun) at 町田

サーランギ音源 その2 Pandit Ram Narayan

Pandit Ram Narayan STIL  2611 S 78

Ram Narayan 『Ram Narayan-Sarangi, Suresh Tawalkar-Tabla, inde du nord』
(1979年 フランス盤LP STIL)

サーランギを語る上で欠かせない人がラム・ナラヤン氏で、伴奏楽器としてのサーランギに飽き足らず、独自に奏法を研究、実践し、サーランギソロ演奏の可能性を一気に推し進めたといわれています。
演奏は他のどの奏者と比べても非常に繊細かつ技巧的で、開放弦を使った2弦同時演奏や、急章においてガマク(インド音楽に特有といえる力強いヴィブラート)をほとんど使わず、緻密な高速ターン(一音一音を階段状に上下する奏法)を多用することなどが特色。
本盤は仏STILレーベルに残した2枚の音源のうちの1枚で、欧米の民俗音楽コレクターに人気で高値で取引されることもあるLPです。
数多いPandit Ram Narayanの音源の中でも、個人的には最も油の乗った演奏を聴かせてくれる1枚だと思います。
ラーガはSaraswati、Jogia、Mishra Bhairavi。
このLP、内ジャケを見ると楽器やラーガの解説のみならず、収録した演奏を時間別に区切り(例えば9分50秒からジョール、13分11秒からガットといった具合)、それごとに細かく解説が加えられており、非常に充実したライナーになっています。
特に終盤ではサム(頭拍)ごとに時間を区切り解説を与える力の入れようで、レーベル側の意欲が伺えます。
(ちなみに解説は全てフランス語です。)
聴き手側もインド音楽の構造を理解することで、より深い感動を生み出すというのが北インド古典音楽の特徴なので、こうしたライナーは非常に的を得ていると思います。
いずれにせよ、レーベル側のこうした熱意が奏者に伝わるのは自然なことでしょう。
ジャケの写真が演奏中のものではなく打ち合わせ最中と思えるもので、なぜそんな写真を使うのか少し不思議でしたが、なんとなく理解できた気がしました。名盤。



  1. 2008/08/14(木) 18:11:28|
  2. サーランギ、インド音楽|
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